銀歯のリスクについて

愛媛県松山市の歯医者、石岡歯科医院の院長 石岡亮です。

今回は、「銀歯のリスクについて」お話をしていきます。

多くの人が使用している銀歯ですが、その利便性の裏にはいくつかのリスクが隠れています。

このブログでは、銀歯に関連する健康上の問題やその他の潜在的なリスクについてお伝えし、適切な口腔ケアの重要性についてお話できればと思います。

 

【目次】

1.銀歯とは何か?

2.銀歯の主なリスク

3.銀歯と健康問題

4.代替治療法と新しい選択肢

5.正しい銀歯の管理とケア

6.まとめと今後の対策

 

1.銀歯とは何か?

銀歯(アマルガム)は、銀、錫、銅、そして小量の水銀を含む合金から作られています。

耐久性とコストパフォーマンスの良さから、長年にわたり広く使用されてきましたが、その組成物質には注意が必要です。

 

2.銀歯の主なリスク

銀歯の主なリスクについてお伝えいたします。

①金属アレルギー反応

銀歯に含まれる金属成分が原因でアレルギー反応を起こす人もいます。

特に、水銀に敏感な人は銀歯が原因で口内炎やその他の身体も含めたアレルギー症状を感じることがありますので注意が必要です。

 

②金属の腐食と健康への影響

長期間にわたる使用により、銀歯の金属が腐食し、微量の金属が体内に溶出することがあります。これが原因で体に様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

また、溶け出した金属イオンが歯茎に黒く染み込むメタルタトゥーが起こることもありますので注意が必要です。

 

③審美的な問題

銀歯は金属色のため、見た目が自然な歯と異なります。

特に前歯に使用された場合、笑ったときなどに見た目が気になることがあります。

 

3.銀歯と健康問題

①水銀露出のリスク

銀歯の一部として水銀が使用されていますが、この水銀が体内に溶出することで健康被害を及ぼす可能性があります。

また銀歯にはクロムやインジウムなど発がん物質が含まれており、ドイツでは使用禁止、スウェーデンでは妊婦、小児は使用禁止となっており、先進国では日本のみが治療使用されています。

 

②銀歯の耐久性と問題点

銀歯は耐久性がありますが、割れたり欠けたりすることがあります。

これが原因で再治療が必要になることも少なくありません。

特に銀歯の下の歯がむし歯になる二次虫歯になり、再治療になることも良くあります。

 

4.代替治療法と新しい選択肢

銀歯に変わる治療方法についてお伝えいたします。

①セラミック製やジルコニア製の歯

自然な見た目で、アレルギー反応のリスクも低いため、銀歯の代替として人気があります。

硬い素材でできているため、耐久性にも優れており二次虫歯になるリスクも低いです。

 

②コンポジットレジン

コンポジットレジンも自然な色と質感を再現できる材料で、銀歯に比べて口内での異物感が少ないです。

 

5.正しい銀歯の管理とケア

銀歯の管理やケアについてお伝えします。

①日常のケア方法

銀歯を含む全ての歯に対して、正しいブラッシングとフロス使用が必要です。

また、酸性の飲食物を控えることで金属の腐食を防ぐことができます。

 

②定期的な歯科検診の重要性

定期的な検診を受けることで、銀歯の状態や口内環境の変化を早期に捉え、必要な対策を講じることができます。

定期検診にて口腔内のメンテナンスを行うようにしましょう。

 

6.まとめと今後の対策

銀歯は便利で経済的な選択肢ですが、それに伴うリスクも理解しておくことが重要です。

アレルギー反応や健康への潜在的影響を避けるためにも、代替材料の選択や適切なケアが推奨されます。

当院では銀歯治療以外の治療法についても実施しております。

これから銀歯を選ぶ際には、自分の健康状態や生活習慣を考慮し、歯科医師と相談して最適な治療法を選択してみてください。