奥歯のインプラントが大事な理由

愛媛県松山市の歯医者、石岡歯科医院の院長 石岡 亮です。

今回は、「奥歯のインプラントが大事な理由」についてお話をしていきます。

 

【目次】

1.奥歯の役割とは?

2.奥歯を失うと起こる問題

3.インプラント治療の仕組み

4.ブリッジとインプラントの違い

5.インプラントが奥歯に特に有効な理由

6.隣在歯への負担軽減と咬合圧の重要性

7.インプラント治療を選ぶべき人

8.治療を始める前に知っておきたいこと

9.まとめ

 

1.奥歯の役割とは?

奥歯は単に「食べ物を噛む歯」ではありません。

 

・食べ物をすり潰す咀嚼機能の中心

・上下の噛み合わせを安定させる役割

・顔の形や顎関節を支える役割

 

これらが揃うことで、全身の健康や姿勢にも良い影響を与えています。

奥歯は目立たない場所ですが、口全体の土台ともいえる存在です。

 

2.奥歯を失うと起こる問題

奥歯を1本失っただけでも、以下のようなトラブルが連鎖的に起こります。

 

・噛み合わせがずれて前歯に過剰な負担がかかる

・食べ物を十分に噛めず、消化器官に負担がかかる

・隣の歯が傾いてきて歯列が乱れる

・審美的にも口元が下がり、老けた印象になる

 

特に「咬合圧(噛む力)」を奥歯が受け止められなくなると、前歯がすり減ったり、グラついたりする原因になります。

 

3.インプラント治療の仕組み

インプラントは、顎の骨に人工歯根(チタン製)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療です。

 

・自分の歯と同じようにしっかり噛める

・隣の歯を削る必要がない

・見た目も自然で違和感が少ない

 

特に奥歯では、強い噛む力に耐えられる安定性が求められるため、インプラントは非常に適しています。

 

4.ブリッジとインプラントの違い

奥歯を失ったときの選択肢として「ブリッジ」もあります。

 

・ブリッジ:両隣の健康な歯を削って支えにする

・インプラント:失った歯の部分だけに人工歯根を入れる

 

ブリッジは短期間で治療できますが、健康な隣在歯を削るため、その歯の寿命を縮めてしまうリスクがあります。

一方インプラントは隣在歯を守る治療法といえます。

 

5.インプラントが奥歯に特に有効な理由

奥歯は前歯に比べて何倍もの咬合圧を受け止めています。

 

・インプラントは骨と直接結合するため、強い力にも耐えられる

・ブリッジや入れ歯に比べて、噛む力を回復できる割合が大きい(約80~90%)

・咬合のバランスを整え、全体の歯列を長持ちさせる

 

つまり奥歯のインプラントは「他の歯を守るための投資」と言っても過言ではありません。

 

6.隣在歯への負担軽減と咬合圧の重要性

もし奥歯を放置すると、残った前歯が奥歯の代わりに噛む力を受けることになります。

その結果、

 

・前歯がすり減り、欠けやすくなる

・歯周病の進行が早まる

・見た目のバランスも崩れる

 

などが起こりえます。

ですのでインプラントで奥歯を補うことで、力のバランスが整い、隣在歯や前歯を守ることができます。

 

7.インプラント治療を選ぶべき人

 

・ブリッジかインプラントで悩んでいる方

・しっかり噛める治療を希望する方

・長期的に自分の歯を守りたい方

・入れ歯に違和感を感じる方

 

特に「まだ他の歯は健康だが、奥歯だけ失った」という人は、隣在歯を守るためにもインプラントが有効です。

 

8.治療を始める前に知っておきたいこと

 

・インプラントには十分な骨量が必要

・定期的なメンテナンスが不可欠

・全身疾患や喫煙習慣がある場合は注意が必要

 

治療を検討する際は、歯科医師としっかり相談し、自分の生活習慣や口腔環境に合った方法を選ぶことが大切です。

 

9.まとめ

奥歯のインプラントは、ただ失った歯を補うだけではありません。

 

・前歯や隣在歯を守る

・咬合のバランスを維持する

・しっかり噛めることで全身の健康に貢献する

 

ブリッジや入れ歯にも利点はありますが、長期的に見ればインプラントは「周りの歯を守る治療」として非常に優れています。

もし奥歯を失った場合は、ぜひインプラント治療のメリットを知り、検討してみてください。

当院ではインプラント治療を行っております。

インプラント治療が気になる方はお気軽に当院までご相談下さい。