歯の生え変わる順番
愛媛県松山市の歯医者、石岡歯科医院の院長 石岡 亮です。
今回は、「歯の生え変わる順番」についてお話をしていきます。
【目次】
1.乳歯から永久歯へ:生え変わりの基本
2.歯が生え変わる時期の目安
3.上下で違う?歯の生え変わる順番
4.生え変わりの時に起こるトラブル
5.永久歯が生えてこない・遅いときの原因
6.生え変わり期に親ができるサポート
7.歯並びと噛み合わせ(咬合圧)の関係
8.ブリッジ・インプラント世代にも関係する「歯の順序」
9.まとめ
1.乳歯から永久歯へ:生え変わりの基本
子どもの歯は「乳歯(にゅうし)」と呼ばれ、全部で20本あります。
そして6歳前後から順に永久歯に生え変わっていきます。
最終的に、親知らずを含めると28~32本の永久歯がそろいます。
乳歯は柔らかく小さいため、顎の成長とともに自然に抜けていきます。
生え変わりの時期は、個人差がありますが、6歳から12歳頃までが一般的です。
2.歯が生え変わる時期の目安
以下は、平均的な永久歯の生える時期の目安です。
(※あくまで目安であり、早い・遅いは問題ではありません)
歯の種類 生える時期の目安 備考
下の前歯(中切歯) 6~7歳 最初に生え変わる歯
上の前歯(中切歯) 6~8歳 下よりやや遅い
側切歯(前から2番目) 7~9歳 個人差が大きい
第一大臼歯(6歳臼歯) 6歳前後 生え変わりではなく“新たに生える”永久歯
犬歯(糸切り歯) 9~11歳 顎の成長とともに
小臼歯(乳歯の奥歯の後継) 9~11歳 奥歯の入れ替え時期
第二大臼歯(12歳臼歯) 11~13歳 これで28本が完成
親知らず 17~25歳頃 生えない人もいる
3.上下で違う?歯の生え変わる順番
一般的に、下の前歯 → 上の前歯 → 奥歯 → 犬歯 → 第二大臼歯という流れが多いです。
・下の歯から生える理由
下の顎は成長が早く、血流も豊富なため歯の発育が先に進みます。
また、噛み合わせを安定させるため、下の前歯が先に生えてくるように設計されています。
・上下の順番が違っても問題?
多少の順番の前後は心配いりません。
しかし、片側だけ著しく遅い場合や、乳歯が抜けても長期間永久歯が見えない場合は、歯科でレントゲン確認をおすすめします。
4.生え変わりの時に起こるトラブル
生え変わりの時期は、乳歯と永久歯が同時に存在する「混合歯列期」です。
この時期は、歯並びや咬合(かみ合わせ)の乱れが起こりやすくなります。
・よくあるトラブル例
乳歯が抜ける前に永久歯が出てきて「二重歯列」になる
永久歯が斜めや内側から生えてくる
奥歯の噛み合わせがずれて前歯がすり減る
歯ぐきが腫れて食事がしづらい
これらの多くは一時的なものですが、放置すると歯並びが乱れたり、前歯が出てきすぎたりする原因になるため注意が必要です。
5.永久歯が生えてこない・遅いときの原因
「もう抜けたのに生えてこない」と不安に思う保護者の方も多いでしょう。
原因として考えられるのは以下のようなケースです。
・永久歯の位置異常(埋伏・逆生)
・生まれつき歯胚がない(先天性欠如)
・乳歯の根がまだ残っている
・顎の成長スペースが足りない
レントゲン撮影で永久歯の有無や位置を確認し、場合によっては矯正治療や乳歯の抜歯を検討します。
6.生え変わり期に親ができるサポート
生え変わりの時期は「将来の歯並び」を左右する大切な時期です。
(1)正しい歯みがき習慣
歯の高さがバラバラになるため、みがき残しが増えます。
お子さん自身の歯みがき+仕上げみがきを忘れずに行いましょう。
(2)食べる力を育てる
柔らかい食事ばかりだと顎が発達せず、歯がきれいに並ぶスペースが足りなくなります。
「噛む回数を増やす」「固めの食材を使う」ことも歯列育成には重要です。
(3)口呼吸・姿勢の改善
口呼吸や猫背は舌の位置を低くし、歯並びの乱れにつながります。
「鼻呼吸」「正しい姿勢」を意識させることで、自然と顎の発達も促されます。
7.歯並びと噛み合わせ(咬合圧)の関係
永久歯が正しい順番・位置で生えることは、咬合圧(噛む力)のバランスにも大きく影響します。
奥歯がしっかり噛めていないと、前歯ばかりに力が集中し、前歯がすり減ったり、歯ぐきが下がったりします。
また、奥歯が早期接触を起こすと、顎関節や筋肉にも負担がかかります。
つまり「歯の生える順番が整う=全体の力の流れが安定する」ということです。
これは成長期の子どもだけでなく、成人のブリッジやインプラント治療にも共通する考え方です。
8.ブリッジ・インプラント世代にも関係する「歯の順序」
「歯の生え変わり」は子どもの話だけではありません。
大人になって歯を失った場合も、どの歯をどんな順で補うかがとても大切です。
例えば、
・奥歯を失ったまま放置すると、咬合圧が前歯に集中し、歯が倒れたり欠けたりする
・ブリッジで支える歯に負担がかかり、寿命が短くなる
・インプラントで奥歯の力を支えることで、前歯や隣在歯を守ることができる
つまり、生え変わりの「順序」や「バランスを整える意識」は、生涯を通じて歯を守る基本なのです。
9.まとめ
歯の生え変わりは、単なる成長の一過程ではなく、「将来の噛み合わせと歯の寿命」を決める大切な時期です。
・一般的には下の前歯から上の前歯、そして奥歯へ
・生え変わりが遅い・片側だけ違う場合は歯科受診を
・正しい食習慣・姿勢・歯みがき習慣でサポートを
・咬合圧のバランスを整えることが、前歯や顎の健康を守るポイント
そして大人になってからも、「歯の順序」を意識することで、ブリッジやインプラントを長持ちさせることができます。
石岡歯科医院では、お子さまの成長に合わせた小児歯科・矯正相談から、将来の噛み合わせまで見据えたトータルな歯科ケアを行っています。
気になることがあれば、いつでもご相談くださいませ。

